Criacao Blog

サッカーの原理原則に基づき、世の中に感動を創造し続ける存在でありたい。

CriacaoCareer×Insight[初級編 vol.1]を開催しました!

10月20日、CriacaoCareer×Insght[初級編 vol.1]を人材研究所オフィスで開催いたしました。

 

CriacaoCareer×Insghtは、体育会学生のキャリア自立を手助けし、彼らの活躍を促し、世の中をより良くしていこうという想いをもって開催しています。

開催の背景には、倫理憲章の変更があります。就職活動の時期が変わることで、部活が忙しい時期に就活が重なり、例年以上に体育会学生が就活に割ける時間が減ってしまうことが予想されます。

また体育会学生が時間的制約などにより盲目的なキャリア選択をしまいがちであるという現状があります。

そういった問題に対して、㈱Criacaoと、人材・採用領域に精通する㈱人材研究所が協働し、様々な“選択肢”を理解してもらい自分らしいキャリア選択が出来るように手助けすること、スポーツを通じて学んだことは社会に出ても通用するという気付きを提供することに取り組んでいきます。

 

セミナーは「自己分析」(初級編〜上級編)、「働くを知る」(各種テーマ)を用意しており、会に参加するに従って学生のキャリア自立を促す構成となっております。

初級編の今回は、「自己分析とは何か」というお話から、社会で活躍されるビジネスマンの方々をお招きしたパネルディスカッションなどを通じて、キャリア選択について考えていきました。

 

 

第一部では、㈱人材研究所代表・曽和利光より自己分析について講演いたしました。

企業の採用コンサルティングを務める経験を活かして、企業人事の視点から見た自己分析についての考え方を、説明していきました。

                                         

自己分析は自分で出来ない

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面接官がもっとも重視する点は、自己認識がきちんと出来ているかということ。

なぜなら、それが将来その人が活躍するか、自分の能力を活かしていけるかということに関わってくるためです。

また、「自己分析」という言葉から自分の一人やるものというイメージがありますが、自分の客観的な部分を知るためには自分が知らない部分を指摘してくれる他者の存在が不可欠です。他者からのフィードバックを受けることで初めて自分を客観的に知ることが出来ます。

自己分析を進めるにあたっては、「具体的なエピソードを集める」ということを意識していきましょう。

例えば「4年間毎朝5時には起き、朝練習を欠かさず行いました」と言えば、継続性や努力姿勢があると判断してもらえます。その際余計な解釈を言う必要はありません。具体的なエピソードを伝えることで相手がそれを解釈してくれます。

よって自己分析においては、自分を表す具体的なエピソードをたくさん集めることが大切になるでしょう。

 

好きを仕事にするか、仕事を好きになるか

 

就活の際に学生から聞かれるよくある悩みというのが「やりたいことが見つからない」というもの。

ただ、就活において「やりたいこと」が過度に強調されるのに対し、入社後の退職理由のほとんどを占めるのが人間関係、特に上司との関係だと言われています。「新卒3年で3割が転職をする」と言われている中で、この事実は見逃せません。

こうしたミスマッチを防ぐためにも、「何をやるか」よりも「誰とやるか」ということは、キャリア選択において一つの大切な観点でしょう。

 

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また、「やりたいこと」(WILL)、「できること」(CAN)、「すべきこと」(MUST)の関係についてもお話しました。

・「できること」(CAN)→「すべきこと」(MUST)→「やりたいこと」(WILL)

という順番でキャリアを構築していくという考え方を持つことも入社後のミスマッチを防ぐことにつながります。

 

仕事に対して自分なりの「意味」を見つけ、自分が貢献できることに一生懸命取り組むことが自分のモチベーションにつながります。

「できること」を仕事にし、「意味付け」で好きになる力を高めると考えてみるとよいでしょう。

 

チャンスはいろいろなところにある

 

従来では、キャリアゴールから逆算して考える「キャリア•デザイン」という考え方が主流でした。

しかし変化の激しい時代においては「キャリア•ドリフト」という考え方がもっと受け入れられるようになるでしょう。

これはキャリアにおいて時には流されてみる、チャンスに柔軟になるということです。

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キャリアドリフトする中で遭遇する、偶然の出来事•出会いをより良いものにするためには、

1.好奇心 2.持続性 3.柔軟性 4.楽観性 5.冒険心

を持っておくことが大事となります。これを「計画された偶発性理論」と言います。

常に機会に対してオープンでいることで、キャリアにおいてもその他の分野においても巡りあったチャンスをつかめるようになります。

自分の可能性を閉じ込めないためにも、上記の5つの要素を意識してみてください。

 

初級編の今回は、自立したキャリア選択につながる自己分析についての考え方をお話しました。

中級編以降では、実際にワークを交えて自己分析を行いながら、自己認識を深めていく予定です。

 

 

第二部では、㈱山愛・神田義輝様、㈱エス・エム・エス・矢部様にご登壇いただき、㈱Criacao・丸山も交えたパネルディスカッションを行いました。

 

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矢部さんは、「営業職」「無形の商材」「旅行」というキーワードを軸に新卒時にJTBへ就職されました。

その後、2度の転職を経て現職へ就く中で、大切にしていたのは「成長できる環境」であったといいます。

またエス・エム・エスについては、自分の好きな環境は変化が激しく、落ち着いてない方が好きであると考えていたところ、業界としての伸びも期待でき新しいビジネスを作れる環境があると考え転職を決められたとのことです。

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神田さんは「実力主義」「チームワーキング」「必ず社長が面接に出てくる」「一番最初に内定をくれるところ」という観点を持って人材系会社に就職されました。

その後リクルートエージェントでJリーガーのキャリア支援事業を担当。独立を経て、今の会社で引き続きアスリートのキャリア支援事業に携わっています。

 

ご自身の部活での経験から、「成長へのこだわり」が社会でも活かせる強みであると話して頂きました。自分の実力を101%出し続ける、自分の限界に挑みつづけるということを経験してきたことが部活生の強みになりうると話して頂きました。

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Criacao・丸山は、サッカーサークルで活動し3年時の全国大会で優勝しました。

その時の経験から、「サッカー界を変えたい」という想いを持って就職活動を始めました。サークルのOBとの出会いから総合商社、伊藤忠商事の存在を知り、「経営者としての力を付ける」「自らビジネスを作る力を付ける」という点で自らのビジョンと一致すると考え入社を決めました。

周りのプレーヤーの力を活かすことが得意であったという自身のサッカーでのプレースタイルと、商社の多様な事業者を繋げながら新しいビジネスを作るという事業モデルがマッチし、学生時代の経験を活かしながら仕事をしてきました。それはCriacaoを起業してからも変わっていない部分であると言います。

 

 

パネラーの3人がそれぞれ転職•起業を経験してきており、様々なバックグラウンドからなるお話をしていただきました。

学生からは「転職について恐ろしいイメージがあったが、自分の信念に基づいて行動した場合そんなに恐ろしいものでないと分かって良かった」という声もありました。

 

 

 

第三部では、参加企業の方々と学生交えて、質疑応答をしました。

 

プロの世界を志す学生からは、

「就活とプロへの進路をどう両立させればいいのか」

「いつどちらの道に進むか決断をするべきか」

という質問も挙がりました。

プロの道に進むにせよ、就職という選択をするにせよ、いずれもキャリア選択には変わりありません。

盲目的に選ぶのではなく、色々選択肢を知った上で、自分で決断するということが何よりも大切になります。

就活を経験した選手がプロの道に進むという選択肢が、もっとプロスポーツ選手を目指す学生にも広がることで彼らの進路選択が充実したものになることを願っています。

 

 

<参加者インタビュー>

参加した学生に、セミナーに参加した感想を伺いました。

 

慶応義塾大学 体育会ソッカー部 宮部元太郎さん

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Q1,キャリア選択・就活について不安に思っていること、今回のセミナーで聞きたかったこと

 

体育会を中心とした生活を送ってきたために就職活動に対する情報量の少なさや、情報源の偏りがありました。そのような状況の中で、他の学生とは異質である体育会向けのセミナーによって、就職活動に対する新たな視点を得たいと思い足を運びました。

Q2,今回のセミナーで印象に残っていること

 

「好きを仕事にするか、仕事を好きになるか。」というテーマについて。

現状で自分は好きなことである部活に全力を注いでいます。では、そのままの考え方が社会に通用するのか、部活とは違い仕事は好きなことだけをできるものでもないということを認識しながら、自分のやりたいこと・できること・すべきことのどこに就職活動においては重点の置くべきなのかについて考えを深められました。

Q3,学んだ中で今後意識していきたいこと・行動していきたいこと

 

まずは、自分で分かっているつもりでも、実は見えていない「他人から見た自分」について自己分析を深めていきたいと思います。これは、就職活動においても大切ですが、同時に立派な一社会人になるために必要不可欠なことであるし、本セミナーでお話を伺った講師の方々は、まさにこの自己分析ができているからこそ説得力のある話を実体験に基づいてできるのだろうと感じました。

 

青山学院大学 体育会サッカー部マネージャー 森重萌依さん

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Q1,キャリア選択・就活について不安に思っていること、今回のセミナーで聞きたかったこと

 

今年から就活が3月にずれたが、逆に去年よりも早期に動かなければいけないという噂が飛び交う中で、自分はこの時期何をすればよいのか、など他の人はもう動いているのだろうかということを不安に感じています。前例がなく先輩に聞いてもわからないことなので、、、

 

Q2,今回のセミナーで印象に残っていること

 

印象に残っていることは三点あります。

まず、最初の自己分析の仕方のお話です。

自己分析のやり方から、人に伝えるときの手法まで教えていただき大変ためになりました。私は、人に自分のことを伝えることが苦手なのでこれから教えていただいた事を意識していきたいと感じました。

二点目は、「流されてみることも大切」という話です。運のいい人になるためには、流されてみることも大切で、そこから想像もしてなかった出会いやチャンスがあったりします。私は普段から、これはこれじゃなきゃいけない、などと固定概念を捨てきれないときがあり、何度かチャンスを逃したなあと思うことがあったので、とても心に残りました。  

最後は、今回一緒に参加した他の参加者のみなさんについてです。早稲田大学ア式蹴球部さん、慶應ソッカー部さんなど今回参加していて、

私はマネージャーではありますが、同じ大学サッカーに関わっているという点で、とても親近感がわき就活にまつわる体育会だからこその色々な情報を交換できて良かったです。また、早稲田大学ア式蹴球部さんなどが鋭い視点からいくつも良い質問をしている姿に、自分もキャリア選択に対してしっかりと考え、自分に合ったより良い選択をしていきたいという気持ちが更に高まり、モチベーションを刺激されました。


Q3,学んだ中で今後意識していきたいこと・行動していきたいこと

 

今回とても多くのことを学ばせていただいたので、ひとつひとつ吸収し自分なりに活かしていきたいと感じました。具体的には二つあり、一つ目は、運のいい人になれるよう、5つのことを意識して行動することです。

二つ目は普段の生活から、なぜ?を問いたり意味付けをしていくことです。

私がマネージャーとして日々やっていることひとつひとつに意味付けをしていくことでより楽しく、より士気高くやっていけるんじゃないかと感じました。その過程で自己分析に少しでも繋がるように頑張っていきたいです。

 

貴重なお話ありがとうございました!

しっかりと自分と向き合うきっかけをありがとうございました!

 

他の参加学生の方からも、

「もっと時間をかけて自分のことを知りたいと思いました」

「“意味付け”この言葉に大きな印象を受けました。これを通じて自分をモチベートし、成長の糧としていきたいです」

といった声をいただきました。それぞれが自分の立場に照らし合わせて様々な気付きを持ち帰っていただきました。

 

 

就職活動が本格化しているとはいえない時期で、たくさんの学生の皆様に集まっていただきました。

自らのキャリアや就活について、イメージが全く出来ないという状態から、何か考えるヒントを持ち帰っていただけたのではないかと思います。

なによりもまずは自分自身を知ること、そして今行っている部活動精一杯取り組むことがその後のキャリアに繋がると信じています。

就活を特別視するのではなく、自分の経験と紐付けながらキャリア選択の中のひとつの選択肢という意識を持って取り組んでいただけたらと思います。

 

 

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ご参加いただいた学生の皆様、ありがとうございました!

中級編以降では、ワークも交えて自己分析を更に深めていきます。